[scene 1]
外灘 (ワイタン/Bund)
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上海市中心部、黄浦江に面した一画は外灘(「ワイタン」または "Bund")と呼ばれる。戦前からの豪奢な洋風高層建築が立ち並ぶ観光都市上海の「顔」である。
私達がここを訪れた5月の初頭は、日本のみならず中国も大型連休。外国人旅行者(もちろん私達もそうだが)に加え、中国国内各地からの観光客も多いのだそうで、市内はどこも混雑していた。
左写真は「老年ジャズバンド」で知られる和平飯店付近の夜の雑踏。本当は手ブレのひどい写真なのだけど、縮小したおかげで雰囲気だけはそれなりに伝わりそうな仕上がり具合…といったところだろうか。
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[scene 2]
豫園 (よえん/ユーヤン)
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豫園 (「よえん」または「ユーヤン」)は、16世紀に蕃允瑞という役人が両親を喜ばせるために造営したといわれる庭園だ。
周辺の「豫園商場」には土産物屋、ホテル、レストラン、ファーストフード店などが立ち並び、年中買い物客、観光客で混雑しているのだそうだ。私達も満員電車のような雑踏を掻き分け掻き分け進んだ。
せっかくなので園内にも入ってみた。園内は–入場料がかかるせいであろう–商場ほどの混雑ではなかった。左写真の家族連れのように、ゆっくりと記念撮影をする余裕があった。
家族連れや欧米人の観光客に混じり、休暇中と思しき人民解放軍の制服姿の若者もちらほら見られた。
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右写真は園内最奥部にある「古戯台」と呼ばれる舞台。観覧席の役割を果たすよう、この舞台を囲む回廊部には無数の机と椅子が整然としつらえられている。
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「古戯台」の天井。天蓋に施された螺旋状の意匠が見事。また、欄間、欄干をはじめ随所が金箔張りの精緻な彫刻で飾られており、その造形美は一見の価値あり。
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とはいえ、古戯台を除けば、園内は水墨画的な雰囲気が圧倒的に濃厚。水を通し池を設け奇岩を配し、点在する多くの廟を回廊で結ぶ。いかにも中国的な風情だと思った。
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[scene 3]
金茂大厦
(金茂君悦大酒店/Grand Hyatt Hotel Shanghai)
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黄浦江を挟んで外灘の対岸に位置する浦東新区には、新しく建てられた超高層ビルが立ち並ぶ。「東方明珠電視塔」が特に有名で、球形を多用したデザインは一度見たら忘れられない奇抜さで、まさに上海のランドマークと呼ぶにふさわしい。テレビ塔としても世界第3位の高さを誇っている。
しかし、私達はこれを敢えて避け、同じ浦東新区にある「金茂大厦」を選択した。全高420メートル・88階建て、中味はハイアットホテル上海だ。高さでは現在世界第3位、中国国内第1位だと言う。
展望台はどちらにもあり、建物の全高は468メートルと「東方明珠」の方が高いのだが、「金茂」だと入場料が「東方明珠」の半分で済むと言うことだったので…
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最上階の展望フロアの中心部からはビル中央部の吹き抜けを見下ろすことが出来る。吹き抜け部分の高さは確か150メートルだったと思ったのだけどうろ覚え…
後になって気付いたのだが、「東方明珠」の展望台は一番高いフロアでも地上高350メートル。しかし「金茂」なら最上階だから、少なく見積もっても400メートルはあるだろう。地上高と入場料で「金茂」に軍配を挙げておくことにしよう。
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「金茂大厦」前の道路から、同じく浦東新区の高層ビル群を望む。上海がピンチの時には、それぞれのビルがロボットに変形して闘うことになっている。
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[scene 4]
街角
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市内の大きな通りには外国ブランドのお店や、ブティック、レストラン、ファーストフード店などが軒を連ねている。
バスの横っ腹には外国会社の広告、タクシーに乗れば提携しているホテルのパンフレット、すっかり市場経済の手法が定着しているように見えた。
ちなみにタクシーはBMWのサンタナという車種が多かったように思う。
市民の足は自転車、電動スクーター、バイク、タクシー、トロリーバス、バスなどなど多岐に渡る。
市内交通は一見混沌としているようで、実は意外と秩序が保たれているように思われた。自転車が歩道を走らないこと、放置自転車や違法駐車が少ないことなどに因るものだろうか…?
連休の「特別警戒中」だったのかもしれないが、街角の要所々々に警察官が配備されているのを見かけた。
下写真は古臭いサイドカーのシブさに惹かれての1枚。後方、道路の反対側には白バイも見える。
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大通りから一歩入れば、裏路地はなにやらゴチャゴチャッとしている。荷物を満載したトラックやリアカーなどが行き交い、大通りとはまた違った活気。
ビルの谷間、モヤの彼方にうっすらと「金茂大厦」が見える…のだが、画像からはどうも分かり難いようだ。
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浦東新区、泊まったホテルの近くの「よろず屋」。品揃えは菓子、新聞、雑誌、果物、飲み物、テレホンカードなどなど。
朝早くから夜遅くまで営業しているが、近頃では上海でも今風のコンビニが台頭してきているらしいので、こういったお店もこの先長くはもたないだろうと思う。
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[scene 5]
医療と衛生
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人民公園近くのバス停そばに立っていた「ツバ、痰吐くな」広告。そう言えば現地の人々のそーゆー所作は旅行中ほとんど見かけなかったように思う…
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ショッピングセンターのトイレ付近。一人っ子政策の最前線。
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街なかで見かけた病院。画像左隅、男性の頭に隠れて少し見えているのが救急車の入り口。「急診」の看板が見える。
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[scene 6]
その他
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ショッピングセンターの遊技場。孫悟空は中国の子供達のヒーローなんだそうで…
遊技場は、やっぱり、と言うか、日本製のゲーム機だらけだった。「太鼓の達人」なんかもあって、画面表示も説明書きも全て日本語のままだったが、地元の子供達はあまり気にせず楽しんでいるようだった。
UFOキャッチャーは、これもやっぱり、と言うか、ポケモンとハム太郎だったわけで…写真は撮り忘れ。
隣接する売場にはネイルサロンやヘアサロンなどもあり、若い女の子達のいでたちなぞ日本人と少しも変わらなかった。どうせ撮るならそーゆー写真を撮って来いよ…と我ながら思う。
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大規模量販店の店内。衣料品、電化製品などなどの品揃えはまだ日本にはやや劣るか?といった印象を受けたが、食材はさすがに豊富だった。
店の構えは近代風・洋風でも、やはり食品売場では中華の食材が幅を利かせている(当然と言えば当然か)。いろいろな種類のお茶の量り売りが嬉しかった。
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書籍売場。品数も「スーパーの本屋」にしては揃っていたように見えた…が、日本の本屋には必ずあって、ここでは見かけなかった分野と言えば…エロ・グロ・アングラ系出版物。
そう言えば街角にも、セックス産業の存在を窺わせるような看板や商品は皆無だった。この点は日本とは大違い…どちらが良いとか悪いとかではないけれど。
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〜 あとがき 〜
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太極拳クラスの先生が「今年のGWは上海の大先生のところに行きましょうね」と仰るので、他のメンバー共々、先生ご夫妻にひっついての上海初上陸となりました。
4泊5日のうち、中3日は午前中練習、午後市内観光、初日と最終日は移動のみ、という日程でした。従って今回公開した写真は全てその半日の市内観光の時に撮ったもの、ということになります。
本当はもっと生活感のある下町エリア、さらには、まぁありていに言って「スラム街」然とした場所も再三再四通りがかって、そのたびに「写真撮りたいな」と思ったりもしたのですが、万が一トラブって同行の皆さんに迷惑かけたらいかんので、かなり我慢した、と言う面もありました。ちと残念…。
あと、今回はフィルムカメラとデジカメ、両方持っていったんですが、重いのをわざわざ持ち歩いたフィルムカメラで撮ったものにより、補助用に持って行ったデジカメで撮ったものの方に気に入った写真が多かったです。これは悔しいなぁ…もっと修行しなくてはダメだな。
そうそう、もちろん変形して闘ったりしませんよ、上海のビルは…念のため。
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