2004年08月25日公開
振り返ってみると、今回は全体的に受身なスタンスの旅になってしまったかなぁ、と内心忸怩たる思いがある。
旅程がかっちり決まっていて、移動も列車に乗りっぱなしで…といった条件的な要素はもちろん影響したろうと思う。事前に調べた「ロシアのお国柄」というものに、少なからずびびってしまっていた、ということもあっただろう。言葉が通じない、というのも積極的に動けなかった原因だったかもしれない。
しかし、一番根っこの原因は、自身の怠惰さと、本文中でも述べた「果断さに欠ける性格」だろう。
もっと積極的な自発的なアクションをとる余地もあったと思うのだけど、ついつい無難で楽で現状維持な方をチョイスしがちだった。
…といった具合に、自分の弱点・短所を再認識出来たことは一つの収獲と言って良いだろう。
もっとも、認識出来たからと言って、それを克服しようなんてぇのは、この歳になるとさすがに億劫なのだけれども、まぁ、楽しみながら「身の程を知る」ことが出来たと考えれば、そう悪くも無いか…。
今回の旅行を通して、以前はごく漠然としたイメージしか持っていなかったロシアという国、そこに住む人々について、好きとか嫌いとかはともかくとして行く前よりずっと具体的なビジョンを持つことが出来たと思う。
ほんの2週間とはいえ、自分で学んで、訪れて、この目で見て、この足で歩いて、ロシアが随分と身近になった気がする。これだけでも十分な収獲だったように思う。
やっぱり「行ってみたいと思うところには行ってみるもんだ」。
了
今年5月にHPの運営を再開し、旧コンテンツをひとつひとつHTML5に書き直してはアップロードしている中で、このシベ鉄旅行記は単独の記事としては最もボリュームがあり、且つ自分の(拙いなりの)HTML技術を目一杯注ぎ込んだ一作なので、なんとか公開に漕ぎ着けることが出来て一安心といった感じです。
まぁ巧拙を言い出したら、肝心の文章の方も我流のHTML相応に拙いないし、十数年前に自分で書いた記事を今こうして読み直してみても「全然進歩していないなぁ」と可笑しいやら哀しいやら。こんな記事でもここまで読んで下さった方には大感謝。
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「もう一度、今度は冬のシベリア鉄道に乗ってみたい」というのが久しい念願になってはいるものの、今のところ具体的な計画は無し。そこへ持って来て昨今、世界を蹂躙している新型コロナウィルス危機に、気軽に海外旅行に行ける日が再び訪れるのはいつになることやらと憂うばかり。まぁ気長に待つしかないかな(溜息)。
【お蔵出し画像】ウラジオストク駅にて 2004.06.16